院長からの処方箋Letter

インフルエンザ検査のタイミング

2019.12.25

この時期はやはりインフルエンザが心配になりますね。
発熱や悪寒があればすぐに検査を受けたくなると思います。
しかし、大切なのは検査を受けるタイミングです。
38度の発熱が出現してから12時間後の検査が適切です。
なぜならインフルエンザウィルスが増殖するのにも時間がかかるからです。
最近では発熱6時間後でも検出できる感度の良い検査キットもあります。
ただし、発熱直後の検査ではウィルスが少ないため陰性となり、正確な結果とは言えません。
もし、ご家族などからの感染が強く疑われた場合には、検査結果にかかわらず治療を行います。
これを診断的治療といい、解熱すればインフルエンザであったことが分かります。
また逆に発熱から48時間以上経過した場合には治療の適応がなくなります。
インフルエンザは何もしなくても通常5日間程度で治癒します。
そのため48時間後から治療を開始しても効果があまりないのです。

以上、検査を受ける前に「いつから発熱したのか」をもう一度確認することをお勧めします。