院長からの処方箋Letter

新型コロナウイルスについて-7- 他

2020.08.27

毎日のように新型コロナウイルスの感染者数の報道が続いています。
しかし今後どうすれば良いかについて報道されることはありません。
いつまでも外出の自粛要請を呼び掛けるだけで対策らしきものは無いのが現状です。
では一体どうすれば最もよい解決方法に近づけるのでしょうか。

 

現実的に感染者数が何人なのかはあまり意味がなくなったように思います。
事実毎日ほぼ同じ数が並ぶだけで今後もそう変わりはないと予想されるからです。
しかも感染者のほとんどが無症状の若年者ですので、医学的には緊急を要する事態には直面していません。

 

本当に問題なのは以下2点だと思います。

【1】高齢者施設や病院のクラスター予防
以前から何度も言っていますが、重症化するのは高齢者がほとんどです。
今でも時にクラスター報道がなされており、これは緊急で対応策を講じなければならない課題です。
感染可能性のある人のこうした施設への出入りを食い止めることが重要です。
さらに施設勤務者の感染対策への補助を早急に行うべきです。

【2】重症化を防ぐための基礎疾患コントロールの強化
新型コロナウイルスに感染したとしても健康な身体が維持できていれば重症化は避けることができます。
これも当初から指摘していますが、外出自粛のもとで運動療法がおろそかになれば基礎疾患が悪くなります。
さらに長い梅雨と猛暑が続いて、運動療法を止めてしまった人が大勢いるのが現状です。
これから秋に向けてちょうど良い散歩日和となります。
人混みを避けて公園を散歩する程度でコロナウイルスに感染することはありません。
基礎疾患をコントロールすることそのものが感染重症化対策になります。
感染者数に惑わされることなく、ご自身の基礎疾患を良くすることが今一番大切なことだと思います。

 

ただし、まだ残暑が厳しいですので熱中症対策を行うことも大切です。
朝夕の涼しい時間帯に、脱水予防として水分補給を十分に行ってから散歩をしましょう。
10分程度の歩行でも額に汗がにじむ程度で代謝は上がり、運動療法の効果があります。
今までの生活習慣に戻していくことで精神的なリフレッシュ効果も出てくるはずです。